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ウォーターウォーキング&トレラン 大持沢~武甲山
暑くなってくると沢登りがしたくなる人も多くなってくると思います。私もその一人です。そこで沢登りに行く計画を立てようと思い、白山書房の「ウォーターウォーキング1」からルートを探すことにしました。
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今シーズン初めての沢登りなので、いきなり難しいところには行きたくない。初心者と一緒に行くので、簡単に引き返せて楽しい沢がいい。そのような時のルート探しに最適なのが本書です。初心者でも経験者と一緒であれば、無理なく水と戯れることができるルートがたくさん掲載されています。ウォーターウォーキング1、2ともに¥1,900(本体)
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そこで今回選んだ沢は奥武蔵の大持沢です。ルート紹介には「小滝とナメが連続する緑の美しい沢」とあり、その通りの沢でした。ほとんどの滝が直登可能で、巻いた場合も悪い箇所はありません。沢のすぐ脇には仕事道があるのでエスケープする場合も安心です。
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沢の中は涼しく快適でした。
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今回はカモシカオリジナルの沢タビを使用しました。フェルトソールは苔むした場所でも滑りにくく、足裏感覚に優れています。また使わない時はコンパクトに収納できるのも良いところです。特に今回は沢登りの後に、トレランをする予定なので収納サイズは重要です。
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2段トイ状の滝が今回のハイライト。シャワークライミングで気持ちよく登れました。脇から簡単に巻くこともできます。この先の二俣で遡行を終了し、仕事道を利用して入渓点に戻ることもできますが、今回はそのまま詰めて稜線に上がります。二股から稜上までは約50分かかりました。稜上までは道なき急斜面を、両手両足を使って登ります。結構大変でした。
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稜上にでたら沢タビをしまって、タイツを脱いでトレラン装備に着替えます。ここからは武甲山までトレランです!
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武甲山を目指して進みます。
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大持山~武甲山まではたまに岩場が出てきますが、概ね走りやすかったです。
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平日の山行ということもあり他の登山者に会うことは少なかったです。どうしても狭い間隔で、すれ違わなければいけない時はマスクを着用しました。周りに人がいない時はマスクはポケットにしまうか、あごの下にずらして走りました。
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沢のなかと違い稜上は日差しがあり、暑いですが気持ちいいです。
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武甲山からの眺望。頂上からは駆け下ってあっという間に下山。沢登りとトレランの両方を楽しめた良い山行でした。7時40分に出発して12時5分に帰ってこれました。沢とトレランの両方を楽しむ山行のポイントは「簡単な沢を選ぶこと」「トレラン装備もしっかり持っていくこと」の2つです。ロープや登攀具が必須の沢だと、荷物が重くなりトレランが楽しめません。ザックや靴もトレラン専用のものを持っていかないと走りにくいです。トレランザックに入る量の、沢登り装備ということを考えると必然的に簡単な沢になります。トレラン装備としてシューズ、ザック、ストック、ハイドレーションを持っていき、沢登り装備は沢タビ、ヘルメット、タイツ、グローブを持っていきました。ザックはアークテリクスのノーバン14を使用してぎりぎり収納できました。簡単な沢登りとはいえ、一般登山道と比べると不確定要素が多く危険性が高いので、安全対策はしっかりして無理のない計画を立てましょう。
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そしてお問い合わせが多かった、「新版 東京起点沢登りルート100」入荷しました!関東在住の沢ヤさん必携の一冊です。状況が著しく変わり入渓が困難になった沢などは省き、今まで紹介されていなかった沢や、ネットで紹介されている沢も収録されています。沢の性質上、天候や災害などで状況が変わることが多いので、最新のガイド本はありがたいです。10年前に出版された前本をお持ちの方も購入を検討する価値ありです。
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