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オススメ ITEM

槍ヶ岳・天狗の池~北穂・北穂の池 大トラバース ルート

この冬に亡くなられた常駐隊長の猿田さん。
「槍沢のレスキューから涸沢に戻る時は天狗からキレット台地を横切り北穂の池から東稜を越えると早いよ」の一言。
どうやって……?
横尾本谷左俣を北穂の池に……右俣を天狗に……..二年に渡り 秋口に偵察兼ねて挑戦。
残雪期にならば行けるかも?と判断しました。
今年は積雪が少ないので、残雪の状況が心配されたが….連休直後ならばと計画。
低気圧と前線の通過で日程を一日ずらし、5月12日朝 横尾を出発。

今回の北ア大トラバス・ルート図

ロッヂを過ぎてババ平に….槍沢もやはり雪は少ない状況。
南俣乗越の分岐までほぼ夏道。大岩も現れ、雪渓に大きな穴が見えた。

ババ平

夏道へ

天狗原への登り

天狗原へは小高い丘を越えながら樺を目標に高度をあげる。
樺の木で一息いれて天狗原を目指す。
天狗の池は秋口までその姿は見せそうに無い。
午後3時、天狗のコルに到着。
少し風もあるが…今夜はここに泊まる。

 

天狗原へ

 

天狗の池

中岳大喰

彼方のジェット機

クロスオーバードームを設営。
張り綱をピッケルとストックで固定。
マットを敷き今夜の準備だ。

夕食は定番のカレー。風も止み快適な一晩。
翌朝、朝焼けの富士山に赤石山脈。
夏には三伏峠から光岳まで挑戦する。
圧巻の北穂に前穂北尾根を眺めつつトラバスルートを見定めた。

テント2

テント朝1


今年5月にヘリテイジより発売されたばかりのクロスオーバードーム。
700gの軽量自立型のツェルト(テントではない)。

これの初期モデルエマージェンシードーム底開きをずっと使っていたが
大きさは同じだが、改良されてかなり良い。わかって使用すれば優れものだ。
但し、ベンチレーションまで全て閉めて寝たら息苦しくなる(ベンチを開けると息苦しさは消える)。
酸欠?なのかもしれないので、換気をしっかり行いながら注意しての使用が必要だ。

 

北穂&前穂

朝食はラーメンに餅の定番。天気は申し分なしの晴れ。
コルから下り、南岳の尾根にある小ピーク2652mを目指す。
慎重に急傾斜を下る。1時間で小ピークに到達。
ここからはキレット台地を横切り、北穂の池上部にルートを見定める。
東稜への登り口をどうするか?
あの辺りかなぁ…..と話して進む。

 

前穂ズーム

 

3

北穂ズーム

 

屏風朝焼け

 

キレット

キレット台地

南岳カールをトラバース中

小ピークへトラバース開始

小ピーク(2652m)から北穂前穂をのぞむ

 

心配した小ピークからキレット台地は雪が付いていてたすかった。
キレット台地を横切り、北穂の真下を横切り、北穂の池の東稜よりに…..
そして、東稜に上り返しだ。
意外とスムーズにルートが選択できた。
ここを上り詰めたら、涸沢が見える。
ゴジラ手前のルンゼを下る、小屋の上の台地もトラバースして…
ヒュッテ到着は午後1時、6時間のトラバス。
無事に下山となった。

 

東陵の取付へ向かってトラバース中

今日来たルートを振り返る ピークは南岳

北穂

北穂

東陵より飛び出して東陵稜線よりルートを振り返る

東陵稜線より涸沢まで雪がびっしり付いていた・最初の20m位はクライムダウン

スポルティバ TRANGO ALP EVO。 冬靴ではないが(保温材なし)今回使用してみたら、非常に防水性に優れて履き心地良しと感じる。
※一般はこの時期は冬靴で行ってください
カモシカでは現在 在庫に限りあるが、販売中。秋には再入荷サイズが揃う予定です。是非、お試しあれ。

 

チーム冷水
かもよこHide
文責・写真
かもよこ特派員K