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那珂川水系 井戸沢&カザハナ「パスタポット」レビュー
太陽がほとんど出てくることない梅雨らしい梅雨の、わずかな合間を狙って沢登りに行ってきました。前夜発で道の駅で一泊。朝早くに起きて深山ダム方面へ進み、三斗小屋宿跡へ向かう林道へ入りゲートまで。身支度を整えいざ出発!
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整備された登山道を1時間ほど歩くと、三斗小屋宿跡に着きます。現在は廃村となっていますが、当時の往来を思わせる趣きのある素晴らしい場所でした。
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しばらくの間壊れていた、立派な鳥居も再建されていました。
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いざ入渓!沢床は基本ぬめっていて滑りやすいです。
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15m末広の滝は左岸からから登って越えていきます。
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明るく開放的な沢です。
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快適に登れる滝が多く楽しめます。
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しかしなにより開放的で気持ちいいです!井戸沢は毎週沢に行っていると言っても過言ではない、本店スタッフ前田に教えてもらいました。前田曰く「デートに最適」とのことです。沢登りデートを受け入れてくれる女性が、世にどれだけいるのか疑問ですが、沢登り初体験の同行者は沢が好きになったと言ってくれました。よかった!
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イワカガミが咲いていました。
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だんだんと水量が少なくなってきます。
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周りが笹に覆われてくると稜線は近いです。素直に沢沿いを進んでいき、がれた斜面を少しのぼると稜線に出ます。藪漕ぎなしにあっさり稜線に出れました。快適すぎる!
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稜線からの展望も素晴らしく、気持ちがいいです。写真手前のコルは大峠と呼ばれており、名前の通り立派な峠です。昔は福島と栃木をつなぐ重要な街道として多くの人々が利用していたことでしょう。
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下山は峠沢を下降しました。大きな滝もなくひたすら水と戯れながら下りました。入渓点に戻ってきて終了。楽しくも充実した沢登りでした。
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今回初めてカザハナの「パスタポット」を使用してきました。この商品はマルチピッチにおいてロープをきれいに収納することができる便利なロープバックです。手のひらサイズに収納でき、携帯もしやすいです。
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通常だとセカンドのビレイをして引き上げたロープは、振り分けてまとめますがこれが意外と難しいです。特に慣れてないうちは振り分けるのも一苦労です。そして次のピッチのトップのビレイをしている時に、きれいに振り分けたはずのロープが絡まり、イライラしたことは誰しも一度は経験があると思います。そんな問題は「パスタポット」を使えば解消されます。引き上げたロープをパスタポットの中に入れていくだけなので簡単です。上からロープを入れているので、次のピッチのビレイで絡まることもありません!ヨセミテなどのきれいな花崗岩ならいざ知らず、ブッシュが多い日本の岩場では、ロープを垂らしてしまうと絡まる危険性があるのでコンパクトに手元でまとめる必要があります。これなら簡単にきれいに収納できます。
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今回の場合足元には水が流れていたので、ロープを足下に置くことができる状況ではなく大活躍でした。また沢登りだとロープを出したりしまったりの作業があり、これが意外と面倒です。滝がでてきたらロープを出して、登り終えたら平坦な沢なのでロープをしまうといったように…。パスタポットはロープの引き上げと収納が同時に行えるので、そんなシチュエーションでも収納したロープをザックにサッとしまって、時間をかけずにスムーズに行動できました。そして次にロープを使う時も、素早くロープが絡まることなく使用できるので良いことづくめです。
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そして60cmスリングとカラビナを使えばショルダーバックにもなります。登攀前後はギアバックとして使用してもいいかもしれません。シンプルですけど作りこまれた商品なだけに、様々な使い方ができるポテンシャルの高さを感じました!詳細は青楓社HPからもご確認できます。
青楓社 カザハナ「パスタポット」
¥7,300(税込\7,884)重量:100g
本店 西出