スタッフインタビュー

山の店・松本店 販売スタッフ 2021年入社
カモシカスポーツを知ったきっかけ
2018年、上高地のホテルでアルバイトをしていたとき、休暇中に友人と松本へ下り、カモシカスポーツへ立ち寄ったのが最初です。店内の開放感と、登山用品店なのにコーヒーの香りがする雰囲気に、「こんなお店があるんだ」と感動したのを覚えています。
その後は「山で働きたい」と思うようになり、山小屋などで仕事をしていました。それでもカモシカスポーツで味わった感動が忘れられず、次第に「いつかカモシカスポーツで働きたい」という思いが強くなっていきました。
なぜ、カモシカスポーツで働きたいと思ったか
山小屋で働いていると、装備が十分ではない登山者から相談を受けることがありました。その経験から、山へ来る前の段階で必要な装備を伝えることが、事故の防止につながるのではないかと考えるようになり、登山用品店で働くことを意識するようになりました。
働くなら、自分が好きな北アルプスをホームマウンテンに持つ店がいい。そう思っていました。
もう一つの大きな理由は、カモシカスポーツの「山で本当に役立つもの、山で使えるものを見極める」という考え方に共感したことです。スタッフ一人ひとりが頻繁に山へ行き、実際に使って「いい」と思った道具を取り揃えている。そこを大切にしているお店で、自分もそんな仕事をしてみたいと思ったんです。
現在担当している業務
主にザックの商品担当をしています。個人としてもザックが好きで、現在持っているのは36個。また、トークイベントやフィールドイベントなどの企画・運営にも携わっています。
実際に入社してみての印象
一番感じたのは、「本当にみんな山が好きだな」ということです。時間があれば山へ行くスタッフも多く、それぞれが好きなアクティビティや得意な分野を持ち、そこを深めながら楽しんでいます。
幅広くさまざまなアクティビティを楽しんでいるスタッフが多い一方で、その中でも「自分はこれが好き」というものをしっかり持っている。そんな印象があります。
スタッフ同士で受ける影響
例えばバックカントリースキーは、カモシカスポーツに入社したからこそ始めることのできたアクティビティの一つです。それまで雪山登山はしていましたが、「雪山をスキーで滑る」という発想は、スキー場でのスキー経験がある自分でもまったくありませんでした。
周りのスタッフが楽しそうにやっているのを見て、「自分もやってみたい」と思い、実際に連れて行ってもらう中で、どんどんおもしろさを感じるようになりました。
また僕自身、同じ山・同じルートでも何度も歩きたいタイプなんです。自分が行ったことのある山でも、まだ行ったことのないスタッフがいれば、その山やルートの良さ・楽しさを知ってもらえるよう、一緒に行くこともあります。
北アルプスの麓にあるお店に勤める自分だからこそ、身近な山の魅力をスタッフにも伝えていきたいですね。
入社してからの変化
「道具を買うためだけのお店ではなく、道具を買うこと以外でも訪れてもらえるお店でありたい」と強く思うようになりました。
山の話を聞きたい、気になっているルートについて相談したい。そんな方にも気軽に訪れてもらえるお店であり、スタッフでありたいと思っています。
写真展などの企画を通して、お店そのものの魅力もさらに高めていきたいですね。
仕事をしていて、楽しいと感じる瞬間
ご案内した登山靴やザック、ウェアなどについて、登山後の感想を聞けることです。「この前行ってきた山が良かった」「次はここへ行きたい」「この道具を使ってみてどうだった」といった話を聞けるのは、とても楽しいですね。
お客様のことを考え、悩みながら仕入れた商品がご希望に合い、喜んでいただけたときには「やった」と思います。まさに道具屋冥利に尽きる瞬間です。
また、救助関係者や山小屋関係者など、仕事として山に関わっている方を道具の面から支えられることにも、やりがいを感じています。
今まで働いてきたどの職場よりも、たくさんのお客様と顔の見える関係を築けていると感じます。地元の方だけでなく、県外から登山と合わせて定期的に立ち寄ってくださる方も少なくありません。
そういった方々と継続してお付き合いできることは、とてもやりがいがありますし、なかなかそんなお店はないんじゃないかなと思います。
仕事で苦労したこと
特に印象に残っているのは、店舗のイベント担当です。入社するまではイベント運営の経験がなかったので、どうすればお客様に楽しんでもらえるかを考えながら準備を進めました。
人前で話すことは今でも緊張しますが、回を重ねる中で多くのことを学んでいます。イベントを終え、お客様の満足そうな顔を見られたときの達成感は大きいですね。
気に入っている登山道具
本当は1点と言われているのですが、悩みに悩んで3点にしぼりました。
「オスプレー社イーサープロ」は、シンプルな構造と大容量のウエストポケットが魅力です。ザックをおろさずに必要な物をすぐ取り出せるので、行動がとてもスムーズになります。
2泊3日や3泊4日といった縦走で使うことが多いのですが、長い距離を歩くほど「必要なものをすぐ取り出せること」が本当に重要になってきます。用途に合わせてカスタマイズしやすいところも気に入っています。
「オスプレー社ミュータント90」は、雪山テント泊で使用しています。収納力が高く、雪山で荷物が多くなってもしっかり収まるので、本当に頼りになります。
必要に応じてスキーも取り付けられ、何でもこなしてくれるエクスペディション仕様のザックですね。最近では珍しく、荷物を入れると自立するので、山での使い勝手がいいところも魅力です。
「ナルゲン社オアシス」は、季節を問わず使っている水筒です。細口なので歩きながらでも飲みやすく、水分補給がとても快適です。
山によってはハイドレーションも使いますが、しっかり歩き続けた後に飲む一口は、まさに名前通りのオアシス。10年以上使う中でキャップはすでに2回交換していますが、本体についたキズの一つひとつが、それぞれの山行を思い出させてくれます。
一番好きな山のアクティビティ
一番好きなのは、縦走登山です。山で働いていた頃から、「旅するように生きていきたい」と漠然と思っていました。
自分の足で歩き、景色を見ながら移動する。すごくシンプルなことですが、そのシンプルな行為が一番好きなんだと思います。
「人生って縦走登山みたいだな」と思うこともあります。いろいろな山を登って下って、乗り越えて、ときには谷筋を進むこともある。そこからまたピークへ登ることもあれば、ピークをトラバースすることもある。
いろいろな道、いろいろなルートがあり、自分の選択次第で進む道も変えられる。僕にとって、縦走登山は人生そのものなんだと思います。やっぱり、歩くことが好きなんです。
これからの目標
自分のホームマウンテンである北アルプスは、まだまだ歩き尽くせないほど大きく、深い場所です。いつか、すべての山のすべての道を歩いてみたいと思っています。
新たなルートを通るたび、自室にある大きな地図へ赤ペンで歩いたルートを書き込んでいます。
仕事では、「ザックのことなら何でも知っている」と胸を張って言えるスタッフでありたいですね。当店での取り扱いの有無にかかわらず、幅広い知識を持ち、フィッティングとご提案ができるスタッフを目指しています。
そして、すべてのお客様に、かつて自分が初めて来店したときのような感動を覚えていただけるお店にしていきたいです。
これからカモシカスポーツで働きたいと思っている方へ
山が好きで、道具が好きなら、カモシカスポーツは楽しく、やりがいを感じられる職場だと思います。
はじめのうちは同じように見える道具でも、働いているうちに、それぞれのブランドの意図や個性が見えてきます。そうすると、山道具の世界がどんどんおもしろくなっていくんです。
作り手がどんな思いで作ったのか。なぜこの形なのか。なぜこの機能があるのか。そういうことまで考える機会のある仕事だと思います。
そして、カモシカスポーツには、いろいろなアクティビティを深く楽しんでいるスタッフがいます。自分一人では知らなかった山の世界が、きっと広がっていくと思います。

山の店・松本店 販売スタッフ 2021年入社
カモシカスポーツを知ったきっかけ
大学生で北海道にいたときに登山を始め、その後は山岳会にも入りました。「もっと山に登りたい!」という思いが強くなり、ワーキングホリデーでカナダの登山学校へ行きました。
帰国後、横浜で友達の結婚式があり、時間があったので初めてカモシカスポーツ横浜店へ。カナダでは、自分が良いなと思う物を初心者なりに集めていました。ただ、1店舗ですべてが揃うというより、何店舗か回ってようやく揃うという感じで、それは日本でも同じように感じることがありました。
ところが、カモシカスポーツは他の店に比べて圧倒的に品揃えが多く、「ここなら全部揃うな」と思ったのを覚えています。
なぜ、カモシカスポーツで働きたいと思ったか
大学を卒業後、登山用品店に就職するという選択肢も頭にはありました。でも、いろいろやりたいことがあるし、海外にも行きたかったんです。就職して安定したら辞められない気がして、その「就職カード」は後からでも切れると思っていました。
まだ自由に動ける時間を大事にしたかったので、最後までこのカードは取っておこうという思いで定職にはつきませんでした。
ずっとクライミングをやってみたい気持ちもあり、少しでも山に近い環境に身を置けば、そこから何か広がっていくんじゃないかと思っていました。それで山小屋で働き始め、いろんな人に出会い、さまざまな話を聞くようになりました。
北アルプスの山小屋で働いていたので、休暇の日にカモシカスポーツ松本店へ行ってみたんです。そこで「社員研修で山に行くから5日間休む」という案内を見て、「社員研修で5日間休む会社って、めっちゃいいな」と思いました。
「ここは山を受け入れている」「やっぱり登山をしている人にとっての会社なんだ」と感じたのを覚えています。さらに、ちょうどその頃通っていたクライミングジムでカモシカスポーツのスタッフに声を掛けられ、それをきっかけに応募しました。
現在担当している業務
食料、ストック、ヘッドライト、沢用品、高所作業用品などを担当しています。登山用品だけでなく、高所作業用品の接客もしています。
クライミングギアが好きなので、それと共通点の多い高所作業用品をご案内するのも楽しいですね。
実際に入社してみての印象
最初の印象は、「みんな山に行ってるな」という感じでした。一部のスタッフは本当に強烈なくらい山に行っていて、そういう人たちと一緒に行きたいと思うようになりました。
今では一緒に山へ行くことも増え、ここまでクライミングをやるようになったのは初めてです。入社前は、行きたいと思ってもパートナーがいなくて行けないことがありましたが、職場には一緒に行ける人がたくさんいるので、山に行きやすいですね。
カモシカスポーツに入るまで、販売を専門にする仕事はしていませんでした。でも、道具をお客様に買っていただく仕事は、とてもおもしろいと感じています。
お客様の立場で本気で考えると、感謝していただけることが多いという感覚があります。接客の際は「この方の立場になって考えよう」と意識しています。
お客様のご希望をしっかり聞くことで、こちらからも真剣な提案ができるんです。今では「この方にはこれが合うな」というものを、しっかりとした理由をもとに薦められるようになりました。入社した頃と今とでは、そこが大きく違うと感じます。
例えばカラビナも、以前はフリークライミングでしか使っていませんでした。ですが、アルパインクライミングで使ってみると、たくさんあるカラビナの違いがだんだん分かってきます。
自分で登山やクライミングをやり、しっかり経験することで、その方に対して「こちらが最適です」と自信を持って提案できるようになりました。
好きなアクティビティ
沢登りとアルパインクライミングですね。どちらもおもしろいです。
アルパインクライミングはいろいろな要素が出てくるので、単調ではなく、駆け引きがあるところがおもしろいです。
例えば、プロテクションとの駆け引きがあります。「落ちないとは思うけど、ランアウトしたら危ないよね」という場面もあります。
また、厳しいところほどプロテクションがなく、「頼りないプロテクションが1メートル下にある。この先で落ちるかもしれないけど、このムーブで行けるのか」と考えながら、早く抜けなきゃいけないという時間的なプレッシャーもある。
でも、結局は行かなきゃいけないので覚悟を決める。その駆け引きがおもしろいんだと思います。
沢登りは、全体を通しておもしろいですね。綺麗な景色が見られる川原歩きもあるし、迫力があって緊張する滝を登る場面もあります。泊まりで行ったときの焚き火も好きです。
沢登りは人が全然いなくて、自由な感じがあります。歩いてもいいし、登ってもいいし、登らなくてもいい。本当に自由だなと感じます。
気に入っている登山道具



気に入っている道具は、ペツルのクォーク(アイスアックス)ですね。現行モデルではありません。
カナダの登山学校でバリエーションやアイスクライミングの科目があり、そのときに必要になって買いました。当時はお金がなくて、キャンモアの店で中古を購入したものです。
かなり汎用性が高く、アルパインでもアイスクライミングでも使っていますし、雪山でも使います。振りやすさだけでいえば新しいクォークの方がいいですが、刺さったときの感覚は、このクォークに慣れているのでしっくりきます。
入社してから難しい山にも行くようになり、アックスを使う場面も増えて、少しずつアルパイン寄りになってきています。一昨年はノミックも購入し、今では山によって使い分けています。
現行モデルの良さも知っていますが、やっぱりこのクォークには思い入れと信頼感があります。初めて買ったアックスですし、カナダにいた頃からずっと使ってきた道具なので。
これからの目標
正直、今は「ここに行きたい」とか「これを登りたい」という明確な目標はあまりないんです。行ってみたら楽しかった、という印象の方が強いですね。
今は「この山に絶対行きたい」というより、いろいろやっているからこそ、それぞれを楽しいと思えているのかもしれません。
目標としては、「山に行ければいいかな」というくらいです。そのときの気持ちに合わせて、ゆるく続けていくのもいいのかなと思っています。
ただ、冬の滝谷や冬の槍西稜、沢だったら不動川とか、行ってみたいところはありますね。
仕事では、「自分を訪ねて来てくれる方」をたくさん作っていきたいと思っています。嬉しいことに、そのようなお客様は年々増えている気がしています。これからもそれを続けていけたらいいですね。
これからカモシカスポーツで働きたいと思っている方へ
それなりに山の経験は求められます。ただし、アクティビティは何でもいいと思います。販売員として、お客様の立場に立って親身に提案するためです。
また、「この方のためには何がいいのか」を考えられるホスピタリティも必要だと思います。
いろいろな山をやっていて遊び心があり、「お客様に何かしてあげたい」と思える人は、カモシカスポーツに合うと思います。
僕はカモシカスポーツに就職するまで、山に近い環境に身を置いていても、なかなか誰かのために役立つことができませんでした。自分の山の経験も活用できなかったし、知識も使えず、自分の能力を持て余しているような感覚があったんです。
でも、多くの方の役に立つためには、それなりに山の経験が必要だと思います。いろいろなジャンルのアクティビティをやっていると、それだけ提案の引き出しが増えます。
一つのアクティビティしかやっていなければ、一つの引き出ししかありません。
山で遊ぶことも、道具を知ることも、結局は自分で使って、試して、考えていくことが大事だと思っています。
スタッフを紹介している店舗のうち、現在募集のない店舗もあります。

